悪路との格闘&クルー完走率0%からの脱出なるか?
5年前の9月、私はとあるセリカでラリーに出ました。結果はリタイヤ。それ以来、そのドライバー様とは組む機会もなく、クルー完走率は0%のまま・・・
あれから5年たち、遂にリベンジのチャンスです!!
競技会名: 第33回 M.C.S.C.ラリーハイランドマスターズ2005
出場車両: AE111 カローラレビン
  結果: SS7にてタイロッド破損によりリタイヤ
コメント: 1.練習〜出発
そのドライバー様からのナビ依頼メールがやって来たのは、ラリージャパンの準備でバタバタの9月頭のことでした。「初めて出るラリーだし、ちゃんとコドラの仕事ができる人を載せたいから」というのが理由だそうです。メインドライバーのヴィッツのA氏のOKも貰えたので、「ラリージャパン以降でないと何も動けない」コトだけを条件に、組むことが決定しました。
そして、ペースノートの練習はラリーの2週間前と1週間前にそれぞれ1回ずつ実施しました。1回目は舗装でボキャブラリーの確認がてら軽く練習。2回目はダートで実際にノートを作って読んだのですが、調子が合ってきたところで車内が真っ暗になること2回・・・ヒューズが切れて、ラリコンとナビランプの電源がオチてしまったようです。スペアヒューズも使い切ってしまい、あまり回数はこなしていませんが、まぁ、形にはなったかな〜といったところです。
ラリー出発は、レッキ当日の金曜の朝5時に豊田を発ちました。受付のてづな石油までずぅっと下道で、眠っていた私が目を覚ますともう高山市街でした・・・そして、8時過ぎにはてづな石油に到着したのでした。

2.レッキ
レッキ受付を済ませて、選手権クラスの主だったメンバーが出発した後で、ウチも出発です。まずはギャラリーステージでおなじみの深谷ダムx2回。その昔、自分がギャラリーとして観ていたのはココだ!!と思いながら、レッキ。次はこのハイランドの目玉である八本原(18km)を2往復。18kmのレッキも最近では慣れたものです。道の方はというと、フラットな良いところもあれば、掘れると子供の頭並に大きな石が転がり出そうだったりと、色んな表情のある道でした。そして最後は青屋を2往復。ここは基本的にボコボコの道でした。1回目には気にならなかったところが2回目にはギャップに変身していて、何の気無しに飛び込んだウチのレビンは、APRCのヴィッツ顔負けの大ジャンプをしてしまいました。
#後続車のレッキビデオにその一部始終が収まっているそうです・・・
そして無事、レッキは終了。受付までの待ち時間のうちに、ドライバー様は車のメンテ・私はペースノートの確認をしていました。ビデオ撮影もしていたのですが、ギャップ越えやジャンプのショックでだんだん下を向いていってしまい、ほとんど何も写っていない状態でした。一方、車の方は排気漏れしていることが判明。明日の朝、銀色ミツバ号の排気管を外して持ってきてもらうコトになりました。オープンクラスは車検が7時からなので、明日は6時集合。となると・・・5時半起き?! 

3.ラリースタート前
ラリー当日は5:30起き。6時にサービス会場の朴の木平スキー場に到着すると、すでにサービス隊は到着済みでした。寒い中、早速作業開始です。
#ちなみに本日のサービスメンバーは、
#黄色いセリカのMさん、銀色れびんのTさん、後で合流のGDBのラガーさん・・・
#大変豪華なメンバーです。
作業が済むと、もう車検の時間です。ちょこっと時間はかかりましたが無事パスしました。これで安心して朝ゴハンが食べられます。防寒着を何一つ持ってなくて寒かったので、ストーブに当たりながらのゴハンです。その後、早々にレーシングスーツを着てしまったのは言うまでもありません。一方、この時点でまだ8:00。ブリーフィングまで3時間あります。「(オープンクラスは)暇だねぇ〜」とか言いながら、コーヒー入れてみたり、エントラントで来ている北大の皆様とジュージャンをやってみたり(しかも2回も)、そんな感じで暇つぶしをしていました。
11時からのブリーフィングは、「コースはレッキで見てもらったとおりです」と至ってシンプル。カップスープで空腹をなだめて、12:56にCar No.48のウチのクルーはスタートしたのでした。

4.ラリー中
SS1は、深谷ダム。スタートしてまずビックリしました。ノートが遅れそうになる!? おかげで「! Ditch」で予定外のジャンプをしてしまいました・・・
SS2は八本原。スタートした時から雨が降り始めていたので、思っていたよりよく滑りました。さっきのこともあるので、早めのノート読みを心がけて無事ゴール。がその一方SS中で、ジャンプした時のショックか、あまりに振動が激しかったのか、F-ROMの表示が飛んでしまっていました・・・
#まぁ、無くても何とかなりますが
そしてこの後は、20分のサービスです。F-ROMの配線の修復とタイヤ交換をしたところ、タイヤは新品を下ろしたはずがかなり減っていたのでこれまた驚いてしまいました。こんなに減るのを見たのは久々です。
サービスを出てリフューエルに向かう間に、今度はF-ROMのトリップが動かないのに気がつきました。これはドライバー様に直してもらって、「ノート、あんな感じで良いよ」と言われながらSS3に到着。
SS3は、深谷ダム。2回目と言うこともあってスタート地点は結構掘れていました。唯一のFFには厳しいかなと思いきや、意外に平気でした。
SS4は、八本原。リタイヤ車が続々と現れます・・・そして「7L 40」でレビンもスピン。でもドコもぶつけることなく余裕でコース復帰しました。がその一方、またもF-ROMの表示が飛んでしまっていました・・・
このままだと、ナビランプも練習の時と同じように消えたりするんじゃぁ・・・? そんなことを考えつつ、45分のサービスに入りました。もう暗くなったのでこのサービスではタイヤ交換とフォグを取り付けました。そしてドライバー様は「ミネストローネとカレー」、私は「カップスープ」でホッと一息ついたのでした。
SS5は、青屋下り。すでに道が悪くなっていて、レッキで派手にジャンプしたところ以外にもあちこちに見えないギャップがあるような路面状況でした。そんな状態なので車内では、読めないくらいにノートが上下左右に揺れるわ振動のあまりにナビランプが点滅する有様で、マグライトを出してノートを読んでいました
このSSゴール後は、UターンしてSS6に備えます。SS5のどこかで石に当たったらしく、レビンのタイロッドが曲がっていました。ドライバー様は雨の中、早速作業を開始しましたが、時間は十分あるものの曲がったタイロッドはなかなか上手いこと戻ってくれません・・・そして更に、タイロッドの曲がった方のアッパーサポートも割れているのに気がつきました。SS6の後のサービスは20分なので両方ともの交換は無理。どうしよう?
そんなわけで、SS6の青屋上りは出来るだけ石を避けることに集中しました。そして、携帯がつながる!!と思った途端にサービスへ電話を入れて、アッパーサポートのスペアを探してもらうことにしました。その後30分もしないうちにサービスに入ったときには、もう部品がどこかから調達されてました。・・・さすが!! そしてアッパーサポートとタイヤ交換。作業時はちょうど大雨と重なってしまい、かなり大変だったことと思います。セリカのMさんに「タイロッド気をつけて」と言われつつサービスOUT。遅れるのは覚悟していたのですが、1分の遅着ですみました。
SS7は、八本原(SS2・4の逆走)。案の定、低速コーナーではしっかりワダチができていました。見える限りの石・ギャップはすべて外しながら走っていたのですが、3.5kmくらい行ったところで突然、レビンがアウト側へ飛ばされました。“ギャップに飛ばされた?”と思っていたのですが、レビンはなかなか動き出そうとしません。“溝にでも落ちたのかな? でも溝なんてあったっけ?”と思いながらドライバー様を見た瞬間、「あ、この音ドラシャだ・・・」との声が聞こえました。これで、リタイヤ決定です。
スイーパー車両にR届を出し、頂上から下りてきた車でサービスへ送ってもらったのですが、頂上近辺では何と! 雪が降っていたそうです。エントラントも吹雪の中を走ったらしく、このSS7で競技は終了になったのでした。
#これまで生き残ってたのに・・・ちょっと残念

5.ラリー後
サービスに戻って、ドライバー様はレッカー屋さんと合流して再度現地へ向かいました。レビンが戻ってきて、さっそくみんなでドラシャとタイロッド交換です。全部の片づけが終わったのが1:30で、そこからサービスの皆様は帰って行かれました・・・お疲れ様です。m(_ _)m
#最初から最後まで、ものすごくサービスの皆様には働いてもらってます・・・
今回、4駆と混走の全日本のダートイベントに久々に出ましたが、来年の全日本ラリーはこれが当たり前。来年は大変だなぁと改めて痛感したラリーでした。
#ラリージャパン並に、完走するのが難しいイベントかもしれません

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