意外にサバイバルだったラリー

私が最初に買った車は、カローラセダンのラリー車(“1台目の愛車”参照)でした。
たった2ヶ月で廃車にしてしまいましたが、そのあと某誌で、その車が、'91年の
このイベントで優勝していたことを知りました。
それ以来このラリーはずっと「出たいイベント」のひとつで、今年念願かなって
ついに、出場できることになりました。

競技会名: 加勢裕二杯 クスコ モントレー 2003
出場車両: GA2 シティ CR-i
     
  結果: 2Aクラス1位
     憧れのイベントで1位!  やったぁ!! v(^_^)
コメント:1.準備〜出発
     先回のSONNETで、車が重くなって非常に悔しい負け方をしているので、
     今回は「車の更なる軽量化」を車両準備のメインにすえました。
     必ず載せなくてはならない部品を、いかに軽くするかがポイントと
     なってきます。また、人間のメンテナンスとしては、カイロプラクティックに
     行きました。ドライバー様曰く、これに行くのとそうでないのとでは、
     ラリー中の集中力が格段に違ってくるんだそうです。
     また今回のラリーは、群馬サイクルスポーツセンターでギャラリーステージ
     という設定のため、レキ前日の練習会にドライバー様は参加。当初の
     予定より1日早く出発となります。私は、他のナビゲータの皆様と相乗りで、
     木曜の晩に出発。豊田から5時間ほどでコープシャトウに到着したのでした。

     2.レキ
     レキ受付は、朝7:00から。
     #夜中の2時に着いたばかりなのに・・・
     今回のレキは、初めてのレンタカーでのレキだったりします。書類を
     受け取って、レンタカーを受け取りに行くと、ズラーッと銀色のトヨタ車
     ばかり並んでます。80台以上あるはずなので、「一体どうやって運んで
     いるんだろう?」と思いつつ鍵を受け取って、レキの準備に入りました。
     今回の車両はカローラセダン。インパネが平らなので、ビデオ設置も楽々です。
     #これがVitzやistだったら・・・(^_^;)
     レキは、サイクルセンター往復と各林道4本を2回ずつ回る方式。事前車検に
     間に合うように戻ってくることを考えると、ちょっと忙しいかもしれません。
     道のほうは、前日までの雨が残っていて噂どおりのツルツル路面。明日の
     競技当日までにどのくらい乾くのか・・・。また、ある林道では、ノートを
     作っていたら林道の中でオフィシャルに止められて、事前に作ってたノートを
     持ってないかチェックされることもありました。初めてのことだったので、
     「さすが関東(群馬)!!」と思ってしまいました。
     レキから帰ってくると、事前車検はサービスのほうでもう済ませて
     くださった様子。感謝です。重量も特に問題ないようで、あとは本車検を
     すませるのみ。参加確認の後、私はレキのノートを清書すべく先に宿に
     帰ったのでした。

     3. Leg.1 Sec.1
     競技1日目は、7:40のバスに乗ってスタート会場の群馬CSCへ向かいました。
     到着して驚いたのが、イベント会場の華やかさ。「さすが関東!!」です。
     ゼッケン69のウチのクルーがパルクフェルメからスタートする時刻は、
     9:09:00。まずはサービスinです。昨日の車検前に合わせておいたものを再度
     チェックして、サービスを出てタイヤマーキングの後、TC1に向かいます。
     TC1に着いてみると、コントロールゾーン手前まで車が並んでいて、時間が
     とっくに過ぎているはずの車まで、コントロールゾーンの中にいます。
     どうやらコースアウト車両でその先のSS1が中断されている様子。走って
     TCのオフィシャルのところまで行き、TCカードにサインを貰ってきました。
     「このラリー、本当にタイスケ通り進むのか?」と思ったのは言うまでも
     ありません。
     SS1は、ギャラリーステージのGUNMA CSC DOWN。リタイヤ車がコース上に
     残っている中を走ります。ペースノート作ったときから高速コースだとは
     思ってましたが、予想以上の高速コースだということがスタートしてすぐに
     解りました。ハッキリ言って、怖いです。そして次に驚いたのが、ギャラリー
     コーナーの人の多さ。今まで見てきたギャラリーステージと大違いです。
     #後で会場の外に出たとき、駐車場に入りきれない車が路駐で1kmくらい並んでました
     「さすが4駆・2駆併催イベント!! さすが関東!!」
     取りあえず、ゴール。今回2Aクラスのファーストゼッケンなので、ゴール後に
     他のクルーのタイムは聞けません。2Bクラスのベストとの差を聞くと、
     14秒落ちとのこと・・・よく解らないまま、TC2へ向かいました。
     TC2手前の時間待ちで、他車のSSタイムと比較してみると、ウチはベストの
     武藤シティの4秒落ち・高崎マーチの3.4秒落ち。
     #同じ車の武藤選手のもとへ、ドライバー様が「走り方」のヒアリングに向かったのは
     #言うまでもありません。
     この先、群馬CSCでのSSでこのくらい離されることを考えると、
     林道SSで30秒くらい勝たないとウチに勝ち目はなさそうです。そこで、
     気合いを入れ直してTC2を過ぎたのに、SS2のスタートでまた車がたまって
     います。どうやら、またもコースアウト車両がいる様子です。全部のSSを
     走りきろうとしたら、真っ暗になるんじゃぁ・・・サービスでの作業内容に
    「補助灯取付」を追加したのは言うまでもありません。そして、SS2を
     スタート。ここは「エントラントがふるいにかけられる」という噂の
     Onokoyama Hill(8.77km)。
     #確かにR車両も多かったです・・・
     レキで見たときも、泥が出ていてイヤな感じがしていたのですが、今日は
     4駆クラスのインカットで道に更に泥が出ている状況。泥のないところを
     走ろうとすると、4駆クラスと同じラインを通らないといけません。
     一カ所だけ、CutOKの右コーナーを通過した先の左コーナーでヒヤリと
     する事があったのですが、無事ゴール。ひどい凸凹を走った先のTC3の
     待ち時間の間にタイムを聞くと、SS2は高崎マーチを0.8秒離してウチが
     ベスト。これで、トータルでトップの高崎マーチとは2.6秒差です。
     SS3は、Kitayama Main Road(9.66km)。レキで見た感じでは、
     一番まともな路面をしていそうです。ここでのタイム差で、今回の勝負が
     見えてくると思われます。今回のSSで一番長いところでもあるのでノート
     読みが心配だったのですが、それは難なくクリア。
     #むしろ、珍しくほめられたのです・・・
     一カ所だけ、「まっすぐだから全開で行けるけれど、そーするとGA2は
     壊れそう」なところだけ気をつけて、ゴール。次のTC4へ。タイムを
     聞いてみると、高崎マーチに2.2秒勝ってベスト。トータルでは、
     0.4秒差にまで追い上げてきました。
     SS4は、Sumano Line(2.44km)。距離が短いので、ここはあまり
     タイム差が出ないと予想されます。スタートしてすぐは高速コーナーが
     連続していて、ペースノート読みのテンポが重要になってきます。が、
     距離が距離なのであっという間にゴール。次のSS5は群馬CSCでの
     ギャラリーステージなので、TC5のある群馬CSCへ向かいます。TC5の
     手前でタイムを聞いてみると、ウチはベストの加藤GA2の0.1秒落ち・
     高崎マーチの0.3秒勝ち。0.1秒差で、逆転できず・・・秒差
     (コンマ秒差)の争いが続く状態です。
     SS5は、SS1と同じコース。これまでの林道SSでの時間待ちの間に
     ドライバー様は、SS1をベストでゴールした武藤選手から、走り方について
     調査してきたらしく、その教えに従って走ることにしたそうです。ここでの
     最大のポイントは、「5速の使い方」。ウチのGA2は1〜4速までがクロスM/T、
     5速がノーマルギヤという仕様のため、”5速は加速しないから使わない”で
     いたのですが、”それでも使った方が良い”というアドバイスを受けた様子。
     5速に入った瞬間、トラクションの抜けるのが私にもハッキリ解って、
     なかなか怖かったのですが、ゴールするとSS1の時よりも3.7秒のタイム
     アップを果たしています。やっぱり5速使った方が速いみたいです。TC5Aに
     行き、その後は60分のサービス。TCの待ち時間に各車のタイムを聞いて
     みると、ウチが高崎マーチに0.1秒勝ちのベスト・・・ということは、
     トータルではこの2台が同秒に・・・ホント、とんでもないコンマ
     秒差の争いです。

     4.Leg.1 Sec.2
     サービスを出て、リグループの後TCをひとつ挟んで、SS6。SS6も、
     SS1・5を同じ方向に走ります。SS5を走った感じで走っていけば、
     それほど差がつかないだろうと思ってたのですが、ゴールしてみると
     SS5のタイムより0.7秒タイムダウン。どうやら、ドライバー様はさっきと
     ”5速の使い方”を変えていたようです。これで、ベストの高崎マーチに
     0.6秒負け。またこの時、SS6ゴールで公式通知を貰い、”SS8・9を
     キャンセル。SS10はSS1・5・6と同方向にする”という設定に変更。
     となると、今日ウチが有利な林道SSはSS7のみ。ここで、また
     ひとがんばりが必要です。
     SS7は、SS2と同じコース。さっきより更に泥が出ていて、滑りそうな
     ところはしっかりと落とし、リタイヤしたエントラントの前でサイドを
     引いて遊んでみたりして、ゴール。SS10手前のTCで他車のタイムを
     聞いてみると、ここで高崎マーチを3秒離してウチがベスト。これで、
     トータルでは2.4秒差でウチが単独トップ
     そして、Leg.1ラストのSS10。この日4回目の群馬CSC DOWNになるので、
     走りの方はだいぶ習熟していそうです。ゴールすると、SS5のタイムの
     1.9秒落ちでしたが、その後他車の様子を聞いてみると、みんな揃って
     タイムダウンしているようです。結局、高崎マーチに1.5秒差をつけて
     ウチがベスト。サービスで車のメンテをして、パルクフェルメに入れて
     競技1日目は終了。
     1日目の結果は、
     ゼッケン
     69(ウチ)     37分43.0秒
     70(高崎マーチ)  37分46.9秒
     71(加藤シティ)  38分16.3秒
     といった状況です。2日目(Leg.2)の林道ステージが肝心となりそうです。

     5.Leg.2
     競技2日目も、1日目とほぼ同じペースで起床。スタート時刻は、9:00:00。
     パルクフェルメを出て、サービスに。意外とブレーキにエアがかんでいる
     らしく、エア抜きをしてSS11へ。
     SS11は、Nanmen Line(4.95km)。レキで回った林道の中で
     ”一番ドライにはならない道”との話があったのですが、
     スタート前のオフィシャル発表によると泥や水があるところ以外はすべて
     ドライとのこと。とはいえ、走ってみないと解らないので、今回は様子見・
     高崎マーチとどのくらい差がつくのかを考えて、スタート。レキの時に
     特に危険と思ったところはやはりまだ危険で、木が落ちていたりで
     レキの時より状態が悪くなっているところもありましたが、そういった
     ところはしっかり落として、ゴール。ガスコンをして、TC12へ。
     タイムを聞いてみると、高崎マーチを3.2秒離してウチがベスト。これで
     トータルで2位とは7.1秒差です。
     SS12は、GUNMA CSC UP。つまり、SS1・5・6・10の逆走になります。
     上りコースとなるので、パワーのないGA2としては辛いところです。
     サービスinのTCでタイムを聞くと、ベストの高崎マーチの0.2秒負け。
     ちゃんと食いついています。
     20分のサービスの後、TC13へ向かい、SS13(SS11と同じコース)を
     走るはずだったのですが、ここはキャンセル。走っていればもっと差を
     広げられたと思うのですが・・・残念。そして、TC14へ。20分のサービスの
     後にある最後のSS14は、SS1・5・6・10と同じ方向になります。5速の
     使い方さえ間違えなければ、6.9秒のマージンがあるので勝ちはカタいはず。
     SS5を走ったときと同じように走って、ゴール。タイムは何と、これまで
     走った中でのベストタイム。そして、気になる高崎マーチはウチの0.1秒落ち。
     7秒差で、ウチが1位です!!
     SS1のタイムを聞いたときは、どうなることかと思いましたが、ちゃんと
     逆転できました。残るはダート2戦なので、ここでしっかりポイント
     稼がないとシリーズ的に辛いので、ホント、勝てて良かったです。
     次は2年ぶりの北海道。GA2でも楽しめる、フラットダートだと良いな・・・ inserted by FC2 system